作業に集中しようとしても、いつの間にか他のことをしていませんか?
というか今まさに、仕事の途中でSNSなどを見ていてこのブログにたどり着いたのでは?
パソコンで仕事をしていて、ネットで調べ物をしようとしたらいつの間にか関係ないブログを読んでおもしろがっている…
誰にでもそんな経験はあるのでないでしょうか?
もしかしたら、そんな状態に陥っている自分に気づいて、
「あぁ私ってダメなやつ…」
なんて自己嫌悪に陥ることもあるかもしれませんね。
でも、人間である以上、気が散るのは仕方がないことです。
これをやる気の問題で捉えると永遠に解決しません。
でも大丈夫です。
仕組みを使えば、集中力を高められます。個人としてもチームとしても生産性が上がります。
今回は、個人としての生産性を上げるために、仕組みを使って集中力を高める方法をご紹介します。
僕がセールスコピーライターとして人間の心理を勉強する中で身につけた、実際に効果があったノウハウをご紹介します。
僕はフルタイムで働きつつセールスライターとして活動しています。
集中力を高めるコツを抑えることができているからこそ、お客様から頂いたお仕事を確実かつ迅速にこなすこともできますし、自分でブログを更新したりビジネスを練る時間を捻出したりできます。
あなたが「多忙すぎる」「集中できなくて仕事が捗らない」と感じているなら、お役に立てると思います。
人の行動はトリガーで決まる
意志の力や、やる気でなんとか集中状態を保とうと考えている方。
無駄です。
今すぐやめてください。
意志の力をあてにするのは、三歳児の子供に不動産取引の商談をさせるようなものです。
自分の行動を改善するのに、意志の力は役に立ちません。
なぜでしょう?
それは、人の行動は自分が決めているわけではないからです。
あなたは自分の行動を自分の意思で決めていると思っているかもしれませんが、それは錯覚です。
あなたは、意思以外の他の何かや誰かに動かされています。
あなただけの問題ではありません。僕らは、みんな何かや誰かに動かされています。
セールスコピーライティングの世界には、『心理トリガー』という言葉があります。
心理トリガーとは、「心を動かす引き金」という意味です。心理トリガーとなる言葉を用いて、セールスライターは物を売ります。
あなたは自分の意思で買ったと思っているかもしれませんが、違います。
あなたは買わされました。
人間の心は不定形で、とても移ろいやすく、影響を受けやすいあやふやなものなんです。
僕らの日常は、トリガーだらけです。
もはやトリガーに行動をコントロールされていると言ってもいいです。
あなたの行動を決めるのは、あなたの意思ではなくトリガーです。
それをまず自覚することが必須です。
集中力を上げるのではなく「守る」
さて、本題に入りましょう。
集中力をどうやって高めるか?がこの記事の本題でしたよね。
ごめんなさい。ちょっと嘘つきました。
集中力は高めるのではなく、守った方が合理的です。
大抵の人は、すでに一定の集中をする能力自体はある程度あります。
小学生などはそもそも集中する訓練が必要でしょうが、あなたがやるべきはそこじゃありません。
あなたがやるのは、「集中状態をいかに邪魔されないようにするか」です。
思い返して欲しいのですが、集中の仕方がわからないというより、「集中する前に他のことに手を取られてしまう」「集中してもすぐ気が散ってしまう」ということが問題ではないですか?
そうです、僕らの生活はトリガーにまみれているので、どんどん集中力が削られていくんです。
そのため、そもそも生活からトリガーを取り除いていくというのが、先に着手するべき課題です。
集中力を守る方法
いよいよ、集中力を守るための具体的な方法を紹介します。
スマホを別な部屋に置く
あなたの身の回りからスマホを遠ざけてください。
着信や通知で集中が阻害されます。
視界に入らなくても、近くにあると必ず意識の中にスマホが入り込んできます。
やつは人のプライベートにズケズケと土足で入り込んでくる、生産性の敵です。
集中したいならなるべくスマホを遠ざけてください。自分がいる部屋とは別の部屋におくのがベストです。
余計なものを視界に入れない
さっきのスマホの話と同じですが、視界に余計なものは入れないでください。
机に出すのは必要なものだけ。
例えば、PC、ノート、ペン。これだけ残して一切を視界の入らない場所に置きます。
なぜなら、余計なものを視界に入れるだけで、脳は「それが何だか」を認識しようとします。
そうすると、それに伴って余計なことが想起されます。
例えば、ティッシュを見たら、そういえば「そろそろティッシュがないな…また買わなきゃ。そうそう、今日はあそこが特売をやっているんだった。他にも買うものなかったっけな…」なんて具合です。
脳は高性能なので余計なことをどんどん考えてくれちゃうんですよね。
ですから、そもそもそういうおせっかいさんを刺激しないように、視界に何も余計なものは極力入れないでください。
空白の時間を作る
なにもインプットもアウトプットもしない時間を積極的に作ってください。
これは集中して作業をしている時の話ではなく、普段の生活で心がけて欲しい事柄です。
僕らは普通、空白の時間を目の敵にしてなるべく抹殺しようとします。
1、2分の暇があったらスマホを取り出してSNSやネットサーフィンをしませんか?
そうすると何を見ますか?
広告です。
広告に限らず、Web上のコンテンツには心理トリガーが散りばめられています。
つまり、暇な時間を有効活用しようとしてそれを埋めようとするとトリガーにまみれることになります。
1日に何百回も「買うか買わないか」「クリックするかしないか」「注目するかしないか」という選択を強いられているのと一緒のことです。
そうすると脳が疲労します。
ですから、脳を過度に疲れさせずに、いざという時に集中力を発揮するため、ボーッとして過ごす時間をあえて作ってください。
そうすると集中力が回復します。
集中力が削られるのも問題ですが、回復させる時間がないことも問題なんです。
空白の時間を積極的に作ることで余計なトリガーに心を惑わされず、かつ集中力の回復を図ることができます。
何をするかを徹底的に決めておく
作業に取り掛かる前に、何をするのかを決めておきましょう。
人は、何かを選択したり、迷ったりすると非常に疲れてしまいます。
例えば、「お昼ご飯を何にしようかなぁ」なんて考えるだけでも、意外とエネルギーを消耗してしまいます。
これと同じで、「この作業終わったら何をしようかな」「そろそろやらなやきゃな…いつ作業しようかな」なんて考えるのは、エネルギーのロスです。
ですから、徹底的に自分の行動をルーチン化(習慣化)して先に決めてしまってください。
何時になったら、Aをして、Bをして、Cをして…なんて形で、一定のパターンに全部落とし込んでしまうのです。
僕は、朝起きたら、家から出るまでの行動をほぼ全て同じ順序でやります。家から帰ってからの行動もほぼ同じにします。コピーを書くときも同じ順序で進めます。
その方が余計な消耗がないからです。
行動のルーチン化は、脳の消耗を防ぎ、結果的に集中状態の質と長さを改善できます。
ゴールを明確にする
「なんとなく出来る限りやろう」なんて成り行きな仕事の進め方をしていませんか?
人は、目標をどこに設定するかで不思議なくらい集中力が変わります。
甲子園優勝を目指すと本気で思っている野球チームと、地区大会優勝を目標にしているチームでは、前者の方が練習の質も試合への集中力も高いであろうことが予想できますよね。
これと同じことで、集中力を高めたいなら、目標を具体的にセットすることです。
例えば、「30分で原稿を仕上げる」「1時間でこのリスト全部電話する」などです。
仕事をするというのが自分の頭の中でゴール設定されてると、仕事をした時点で達成されちゃってるからパフォーマンスが上がらないんですよ。
これはセールスコピーライターの世界でも重要で、読者が目指すゴール(未来)を具体的に描かない限りは、なかなか商品を購入してくれません。
具体的でないと集中して読んでくれないし、集中して購入を検討してくれないからです。人は具体性のないゴールに向かっては行動できないんです。
あなたも仕事をする際には、具体的ゴールを自分のために設定してみてください。
逆にトリガーを使う
「いただきます」はしていますか?
トリガーは利用することもできます。
ある作業に取り掛かる前に、ある特定の動作をすると、「この動作をしたら、次はこうする」というルーチンが体に染み付きます。
そうするとどうなるかというと、その動作をすることで、何も考えずにスムーズに作業に取り掛かれるようになります。
つまり、ある動作をトリガーとして、作業に取り掛かりやすい心身の状態を作ることができるということです。
これは『プリセットルーチン』と呼ばれるものです。
あなたがご飯を食べる前に、「いただきます」というのもプリセットルーチンです。あれを言うだけで、体は食べ物を受け入れる準備ができます。
アスリートもこれをよく使っています。
例えば、イチローは打席に入るときに、袖を引っ張りながら腕を肩の高さまで上げる仕草をしますよね?
イチローはこういったプリセットルーチンを打席に入る前に15種類毎回こなします。
これによって、バッターとしての集中状態に入ることができるからです。(ちなみに、生産性を向上させたいなら、イチローの真似をすればほぼ100%達成できます)
何が言いたいかというと、このプリセットルーチンをあなたも作ればいいんです。
「パン」と手を合わせてみるでも、感謝の正拳突きをするでもなんでもいいのですが、なにか特定の動作をしてから仕事に取り掛かるように習慣づけるようにしてください。
そうすれば、その動作をしたら、「仕事に取り掛からないと気持ち悪く」なります。
「トイレに行って、便座に座ったのに用を足さずに出てくる」という行為を一回やってみてください。めっちゃ気持ち悪いはずです。
それと同じことで、プリセットルーチンは非常に強力です。
仕事に取り掛かる前にトリガーとなるプリセットルーチンを作ってみましょう。
まとめ|集中力はトリガーを意識してコントロールする
今回は、生産性向上の基礎となる、集中力の持続時間と質を改善させる方法について解説しました。
- 集中を阻害するのはトリガーだ。意思の力では抗えない
- 集中力は高めるのではなく「守る」
- トリガーを意識したテクニックで集中状態をキープしやすくなる
僕はセールスライターとしても活動しています。ライターは労働集約性の仕事ですから、自分が働かないと収入が得られません。
ですから成果を大きくするには、限られた時間でいかに質を高く多くの仕事をするかにかかっています。
そのためには集中力が欠かせません。
セールスコピーライターとしての観点から、集中力改善のお話をさせていただきました。
あなたの周りに人の役にもたつかもしれませんので、シェアなどしていただけると嬉しいです。