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セールスコピーライター・マーケター 郡司拓也のブログ

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チームの生産性を上げるお願い上手のテクニック

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あなたの周りに、お願い事をするのが上手な人はいませんか?

お願い事が上手というスキルは、とても役に立ちます。

というのも、他人をレバレッジ(てこ)として使えるので少ない労力でより大きな成果を出せるからです

レバレッジとは「てこ」の意味で、「レバレッジを使う」とは、何かを活用してより少ない労力や時間で大きな成果を得ることを意味します。

このレバレッジを使うという概念は非常に重要で、レバレッジをうまく使えば使うほど大きな成果を得ることができます。(失敗したときの不利益も大きくなる傾向にありますが)

例えば、起業して事業が大きくなってきたら、ひとりで全てをやるのは無理です。というよりそもそもするべきではありません。

顧客対応など人に任せても大丈夫なところを人に任せて、企画や事業戦略を考える時間に使ったり、人脈開拓などに時間と労力を使ったりするのが正しい経営者の動きです。

これが人をレバレッジとして活用している例ですね。他にも、事業の成長のために広告費を使ったり、人脈を利用するのもレバレッジのひとつです。

経営者ではなく、職場のいちスタッフだとしても、他人に協力してもらうのは重要です。一人ではできることに限りがあります。

お互いの力を借りて、各々がそれぞれの仕事を集中して取り掛かる、この協力関係がビジネスの生産性を上げるには欠かせません。

それでは、他人にうまくお願い事をしていい協力関係を作るにはどうしたらいいのでしょうか?

続いて、その方法についてお話ししていきます。

うまくお願い事をする方法

さて、他人の力を借りることが大事という話をしましたが、それにもコツがあります。コピーライティング的な観点から、上手なお願い事の仕方について解説していきます。

フット・イン・ザ・ドア・テクニック

小さなお願いと大きなお願いを組み合わせる方法があります。

人はいったん小さなお願いを聞いてあげると、次の大きなお願いを聞いてくれやすくなるという心理効果を狙ったものです。このテクニックをフット・イン・ザ・ドア・テクニックといいます。

コピーライティングというか、マーケティングの分野の話かもしれませんが、フロントエンドとバックエンドという考え方があります。

  • フロントエンド:最初に買う安い商品
  • バックエンド:次に買う商品(高額であることが多い)

まずフロントエンドを売り込んで、買ってくれたらバックエンドを売り込むという手法です。この手法は、マーケティングでは2ステップセールスと言います。

なぜ、いちいち分けて売り込むかというと、人は一旦何かを購入したら他にもお金を払いやすくなるからです。つまり、フット・イン・ザ・ドア・テクニックと同じ考え方です。

これと同様に、まず最初に簡単なお願い事をして、続けて追加のお願い事をしてみましょう。いったん小さなお願い事を聞いているので、ちょっと頼みにくい頼みごとも聞いてくれやすくなります。

具体性

具体的に伝えるのも、人にお願い事をする上で大事なことです。

人は曖昧なものを理解できません。ですから、曖昧なお願いや指示を受けても行動できない可能性が高いです。

コピーライティングでも、具体性を非常に重要視します。

なぜなら、具体的に書かないと売れないからです。情景が浮かぶくらい徹底して具体的にメリットを伝えないと商品は売れません。伝わってないので。

「なんでやらなかったんだ!」と部下を叱るか、逆に叱られた経験がある方もいると思うのですが、それはやる気がなかったからでもなく、何をすればいいかわからなかったからです。

「ちょっとこれ片付けておいて」「レポート出しておいて」「営業頑張って売上増やせ」という曖昧なお願いや指示を出していませんか?

これらを、

  • 来客があるから、30分以内に机の上のもの一旦しまって、机の上に何もない状態にしておいて
  • 今回の研修のレポートを、『何を学んで』『何が仕事に生かせそうか』という点からA4用紙1枚程度にまとめておいて
  • 商品群Aの売上が下がっているから、1週間くらいかけて売上が下がっている要因特定のために固定客からヒアリングしてみて

というだけでぐっと伝わるようになります。

お願い事を聞いてくれるようになるだけではなく、そのお願い事のクオリティも上がります。

具体的に言うのは正直面倒くさいのですが、一手間加えるだけで結果的にあなたの仕事が少なくなります。

メリット

人間は現金な生き物で、メリットがないと行動してくれません。

「私は好きな人のためには無償でがんばれるわ!」という人もいるかもしれませんが、それは「その人からの行為が得られる」「貢献しているという自己満足が得られる」というメリットがあるからです。

コピーライティングでは、徹底的に相手のメリット(ベネフィット)を書きます。書かないと読まないし、行動しないからです。

得意先や社内の人間関係においても同じことです。

例えば、「値上げさせてほしい」というお願い一つとっても、「ウチも厳しいから」ではなく、「御社への安定供給のために」とか「品質の担保のために」といった理由をつけた方が通りやすいです。

部下に何かひと仕事任せるときなんかも、「セミナー講師、やっておいて」というよりも、

「君の目標のためには、人前でしゃべる能力を磨いておいた方が有利だ。今回のセミナー講師は、その能力を磨くためにうってつけで、今回の機会を活かして君に成長してほしいと思う。セミナー講師をやってくれないか」

といった方が遥かに聞いてくれやすくなりますし、モチベーションもあげることができるでしょう。

信頼残高

なんだかんだ、好きな人からの頼みごとは聞いてあげたくなりますよね。

普段から人間関係を築いておく方が頼みごとは通りやすいです。

あなたがどれだけその人からの信頼を得ているか、というのを『信頼残高』なんて言ったりします。

コピーライティングでは、段階的にメッセージを送って信頼残高を増やし、最高に高まったタイミングでセールスを行います。セールスというのは、信頼残高を消費する行動ですが、十分に信頼残高があれば継続顧客になってくれますし、成約率も高くなります。

これと同じことで、そのとき一瞬のテクニックよりも、普段から貯めておいた信頼残高の量(人間関係の強さ)の方がはるかに強力です。

周りがあなたの頼みごとを聞いてくれない、聞いてくれてもなんかだおざなりという場合は、信頼残高がない状態に陥っているかもしれません。

もっと人に好かれるように言動を見直してみてはいかがでしょうか。

もちろん、簡単なことではないのは理解していますが、「自分がしたいようにする」というのをやめて、「相手にとってこの言動は快か不快か」という観点から行動するとだんだんと周りの評価も変わってくるものです。

「人から信頼される、好かれる」という特技を身につけると、周りの人に引っ張り上げてもらえるようになり、人生の難易度がとても下がります。

期限を切る

仕事を依頼されたあと、「えぇ!?まだできないの!?」なんて言われた経験はありませんか?

そんなとき、なんて思いましたか?

「急ぎだって聞いてなかったし…」ではないでしょうか?

他人はみんな忙しいです。ですから、仕事を依頼したら最優先にやってくれるなんていうのは、思い上がりですよね。

私も上司から仕事を依頼されて、スケジュールを組んでやろうと思って後回しにしていたら「あれ、まだ?急ぎなんだけど」と言われ「(先に言っとけよ…)」と思ったことが何度もあります。

これと同じことで、人は期限を切らないと行動しません。

コピーライティングでも、期間限定割引や数量限定なんてテクニックを多用します。今行動しないと損する、と思わせられるからです。

これと同じで人にお願いをするなら、期限とセットで説明しましょう。

選択肢を限定する

お願い事を「聞く」か「聞かないか」の2択ではなく、お願い事を聞いてもらう前提で「〇〇してほしんだけどAかBどちらの方がいい?」という風に選択肢を限定してしまう方法もあります

人は選択肢を出されるとどちらかを選んでしまうものです。

この心理的な特徴を使って、「AプランとBプランどちらがいいでしょうか」「ひとつお願い事があるんだがAとBのやり方だったらどちらがいい?」という風に頼みごとを引き受ける前提での質問を使うと、お願い事を聞いてくれやすくなります。

リスクリバーサル

お願い事を聞いてくれない相手の心情の背景に、「損するかもな…」という思いがくすぶっていることがあります。

例えば、その仕事を引き受けたことによって、他の仕事が遅くなって怒られる、などです。

そのような場合には、「お願い事を聞いてくれて他の仕事がまわらなくなっても他の人に手伝わせる」「他の仕事は明日やってくれてもかまわない、もし残業になったら後日半休をとってもいい」とリスクが回避できることを説明してあげることです。

コピーライティングでは、このようにリスク感の排除をしてあげることをリスクリバーサルといい、返金保証などとして用いられます。

相手が渋っているのは、そのあとのリスク(不利益)を想定しているからではないでしょうか?ちゃんとリスクを取り除いてあげましょう。

まとめ

今回は、ビジネスの生産性の向上の手段として、他人にうまくお願いする方法を紹介しました。

  • 全体の生産性を上げるには、上手に他人というレバレッジを使うこと
  • 人というレバレッジをうまく使うには、お願い上手になるといい
  • この記事で紹介したコピーライティングのテクニックを応用するとお願い上手になれる

ビジネスに限らず、他人にお願いができるかどうかというのは、あなたが人生を生きていく上で非常に大切な要素になります。

せっかくなら、みんなが喜んであなたを助けてくれるような人生にしませんか?

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